平凡な女子大生が映像作家になるまで

Youth for 3.11の編集部を企画し、編集部長としてこのページを取り仕切る長瀧彩花。以前は広報としてYouthに関わっており活動歴は3年。現在、明治学院大学4年生。今回は映像作家でもある彼女の一面を探ってきた。 2015.10.03

プロフィール

Youth for 3.11編集長|長瀧彩花(Ayaka Nagataki)

明治学院大学文学部芸術学科4年。Youth for 3.11の編集長として編集チームをまとめている。

「伝えること」に初めて欲張りになった


映像制作に興味を持ったきっかけは?

実はわたし、今でこそ広報とかやってますけど、大学1年の夏(2012年)に初めて宮城県の南三陸でのボランティア活動に参加したときには、一枚も写真を撮らずに帰ってきたんです。躊躇してしまって…。ただ、東京に帰ってから周囲の人に自分の見てきたものや感じたことを伝えようとしたときに非常に困りました。もともとおしゃべりが上手な方ではなかったのですが、「伝えたいのに伝わらない」状況がこれほど悔しいと思ったのは初めてでした。そんなときに思い出したのが、現地のボランティア活動拠点で見せてもらった短編のドキュメンタリーだったんです。わたしが見ることのできなかった1年間の南三陸が記録されていて、その映像を見たことで少し南三陸への理解を深められた気がしました。短時間で見ている人の心を動かしてしまう映像の力に惹かれて、夏休み明けには映像制作を始める意気込みだけは出来上がってましたね。そのときはまだビデオカメラすら持ってなかったんですけど(笑)。

Youth for 3.11の運営メンバーになったのはまさにこの時期でしたが、技術も経験もない中で「映像制作やりたいんです!」なんて言っていたわたしに、先輩方がたくさんチャンスをくれたことがとてもありがたかったですね。

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【写真】2013年の運営夏合宿にて、一眼レフ覚えたての長瀧。映像もすべてこのカメラ(Nikon D5100)で撮っているらしい。


どうやって映像制作のノウハウを習得したんですか?

地元(東京都墨田区)の市と観光協会が主催する映像制作講座に3ヶ月通いました。中小企業向けなので本来学生は対象外なんですが、勢いで申し込んでみたら参加させてもらえることになりました。周りは企業の社員さんや社長さんばかりなんですけどね(笑)。そこで映像を撮る時の心得や基本的な映像制作技術を学びました。


どんな作品を作っているんですか?

今までに5作品作っています。ショートムービーや企業PR映像が多いですね。

映像講座卒業後、最初に作った作品はわたしのおばあちゃん家を題材にしたものです。実は2014年の6月までに立ち退くことが決まっていて。大好きな場所だったので嫌で仕方なかったんですが、自分にできることは何か考えた結果、今ある家の空気感を記録しておくことだという考えに至ったんです。それで、気づいたら足しげくおばあちゃんの家に映像を撮りに行っていました。その記録を2分くらいのショートムービーにまとめた作品ですね。

一番最近では、my Japanという団体主催の石巻の地域CMを作るサマーキャンプに参加して1作品撮ったばかりです。


何だか受賞してましたよね?

そうなんです。ありがたいことに最優秀賞をいただきました。今年の冬には渋谷のスクランブル交差点で流れるみたいなのでぜひ見てください。宣伝してすみません(笑)。

残りの大学生活は、「ボランティア」を編み直す


話は変わりますが、今回新しく編集チームを立ち上げてますよね。なぜですか?

兼ねてから「ボランティアのイメージをもっと学生にとって身近なものにする」ことが目標だったからですね。インターンやアルバイト、旅行のような時間の過ごし方の選択肢に、ボランティアが普通に入るようになってほしくて、メディアを通じてさまざまな入り口を作って行くことがその一歩ではないかと考えています。もとは広報チームで行っていましたが、より力を入れて行くために専属のチームにすることにしました。


ボランティアにこだわるのはなぜですか?

自分が体感として「ボランティアは経験する価値のあるものだ」と実感したことが大きいですね。最初に被災地ボランティアに行くとき、サークルのスポーツ大会と被ってしまって仲間たちに伝えたんです。そしたら「へえ、偉いね」「でもボランティアなんて偽善でしょ」って言われたんですよ、衝撃でした。でも、少なからずマイナスイメージがボランティアに付いて回っているのだと知りました。行って感じたことは、ボランティアに行くこと自体はそんなに大それたことではないということだったんです。ボランティア体験は、無関心から関心に変わるきっかけです。偽善になるかどうかはその後の行動次第だと思うんです。だからこそ、ボランティアをやったことがない学生がイメージだけで経験のチャンスを遮断していることがもったいないと感じ、どうしたら興味を持ってもらえるのかを考えるようになりました。

偽善と大学サークルのスポーツ大会とどちらが価値があるのかはわからないが、その「偽善活動」を通じて映像作家が生まれるなら、偽善も悪くない。もちろん、大学サークルのスポーツ大会で映像作家が生まれるならそれもそれで面白いと思うけど、偽善活動がきっかけで映像表現を始めようと思いましたっていう作家の方がかっこいいと思う。
こうした映像表現や編集といった情報の発信の仕方に楽しみを覚えた大学生がどうやって文章を編集していくのだろうか。非常に楽しみである。
「偽善」から生まれた映像作家1

ちなみに彼女は集中できないとこんな状態になるようです。編集長(笑)。


<ライタープロフィール>

内海潤也 Junya Utsumi

国際基督教大学4年。
ライターとして編集チームに所属。この時代に携帯を持たない強者。アートについて語りだしたら止まらない。

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