読書のススメ『東京防災』

2016.03.09

プロフィール

ライター内海が『東京防災』を読んでみた。

東京防災』をご存知だろうか。例の黄色いアレである。

スクリーンショット 2016-03-09 20.24.10

出典:東京防災「表紙・目次・今やろうマーク」

昨年の9月に配布され、行政が発行したものとしてはデザイン性が高く手に取りやすいものとして話題を呼んだ。という話であるが、実際に読んだことのある人はどのくらいいるのだろうか。

災害発生時に役立つ簡易トイレの作り方や簡易ベッドの作り方、備えておくと便利なものなどがイラスト付きで分かりやすく載っていて下記のURLから読むことが可能なので、東京以外にお住いの方や、受け取ったがどこかにやってしまったという方は、是非一度目を通していただきたい。

『東京防災』を読む

震災が昔話ではないと再認識させられる

筆者は初めての本を手に取ると、まずは後ろからパラパラとめくってみるのが癖であり、『東京防災』も御多分に洩れず、末部に掲載されているかわぐちかいじ作『TOKYO “X” DAY』という漫画から読むことになった。

東京に大きな地震が発生した際の壁掛けの棚が倒れたりコピー機が壁に激突するビル内や、困惑する電車内や、窓ガラスが割れたり看板が落下したり電柱が倒れたりする街中の様子が描かれており、もしもの時はこんな被害状況に置かれるのだろうという恐怖が視覚化されることによって真に迫ったものと感じられる。

「これはもしもの物語ではない 近い将来確実に現実になる物語である」

という最後のフレーズが印象的である。描かれた大災害の当事者に自分がなりうるという切迫性を感じさせる。またこのフレーズは、先日青山ブックセンターで行われたリアス・アーク美術館の学芸係長である山内宏泰と美術批評家である椹木野衣との対談内において椹木が語った「過去のものとして災害を捉えるのだけでなく、次に起こるものとして受け止める」という言葉と重なった。

震災遺構や原爆ドームなどは、過去にあったものを記録・記憶として保存するだけでなく、これから自身に起こるかもしれないものを伝えていると考えると、それらは単なる昔のモノとしてではなく、自身の身に迫った出来事として機能するようになるだろう。このような姿勢で3.11を思考することも、あの日から5年が経過しようとする現在に必要とされているのではないだろうか。

 

読むだけで災害シュミレーションできる優れもの

『東京防災』は漫画のみならず、イラスト付きの大震災シュミレーションを初めに設けることによって災害擬似体験を読者にさせている。

避難する時の注意点」(P.46,47)のブレーカーを落とすや避難する際に玄関扉に安否メモを残すといった行為は、実際に災害が起きた際に必要な行動であるが忘れがち。災害をリアルなものとして喚起させるだけでなく、実際に役立つことをシュミレーションに組み込んである。

避難する際の注意点

出典:東京防災「避難する時の注意点

個人的に恐ろしいのは揺れている高層ビルのイラストで(p.240)、高層マンションになんか住みたくなくなるし、森美術館(六本木ヒルズ53F)にいる時に地震なんて起きて欲しくないと強く思う。

※詳しくはこちらでご覧頂けます。

ただ、イラストの人物の髪型と目の形に注意が持っていかれてしまうのは私だけなのであろうか。何度も登場してくる「彼」のヘアースタイルが気になってしまう。この段はどうやってできているのだろう。。

 

他にも地震・台風・津波の知識など、小学生の頃に勉強したようなものが載っていて読んでいるだけで面白い。

注意報と警報の違いも分かるし、「暴風雪特別警報」なんてものが存在することも知れる。また、「避難所」と「避難場所」と「一時避難場所」と「一時滞在施設」はそれぞれ違うので、知らないといざという時大変な目にあう。こういうのを小学生のテスト問題とかにすれば良いと思う。

『東京防災』(その他の災害と対策)を読む

『東京防災』には今からできる防災準備が載っているが、この話については別の記事にて。

【記事一覧】
これからは「防災対策してる人」がモテるかも?
一人暮し防災対策
これだけは入れておきたい!防災アプリ紹介
防災アプリ


しーやさんプロフィール
image

PICK UP

募集中のボランティア

360ボランティア最新記事

WE WANT YOU !!

学生運営メンバー随時募集中


東京 and 関西


詳しく見る