ワタノハスマイル犬飼さんアイキャッチ画像

ワタノハスマイル 犬飼ともさん

ワタノハスマイル代表、犬飼ともさん。犬飼さんは、東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市渡波地区に住む子どもたちとともに、津波によるがれきを用いたオブジェ制作を行いました。なぜがれきでオブジェを作ろうと思ったのでしょうか?犬飼さんにお話しを伺いました。 2015.03.09

プロフィール

Interview for 3.11 vol.2

1979年山形県出身。2008年から廃材を使ったオブジェの制作を始める。子ども達と廃材を使ってオブジェを作るワークショップを多数開催。2011年、東日本大震災、ワタノハスマイルプロジェクトを立ち上げる。宮城県石巻市立渡波(ワタノハ)地区の子ども達と町のカケラを使ってオブジェの制作を始める。

子どもたちとがれきでオブジェを。

―造形作家という言葉はあまり聞き慣れないのですが、なぜ造形作家を目指されるようになったのですか?

もともとは、日常の中に物が溢れすぎていることに気づいたのがきっかけでした。
だから逆に、少ない物から色んな想像力を使って工夫してみようと思いました。
そこで、海から浜に流れ着いた漂着物を使って、子どもたちとオブジェを作る活動を行っていました。
そんな時震災があって、自分に何ができるかって考えたんです。それは今までやってきた漂着物でオブジェを作ること、これしかないなって思ったんですよね。
震災があって、多くの人がショックを受けたと思います。明るいニュースを作らなければ、つぶれてしまうのではと思ったのです。
それで津波で出来てしまったがれきの山を使って、その都市の子どもたちがオブジェを作るっていうのは、希望に変わるなと思ったんですよ。皆の明るいニュースに変わるなと思いました。
そのオブジェを各地に展示して募金箱を設置し、それで集まったお金をその土地に戻す、っていう構想が固まったんです。

unnamed (4)

―震災が起こるまでは、その渡波小学校っていうところは全く知らなかったのですか?

全く知らなかったですね。がれきを使って子どもたちとオブジェを作るっていうのは、すごくデリケートな事なので、やれるか分からなかったけど、とりあえず行ってみて考えようと思いました。
それが、2011年4月2日でした。
初めて石巻に行ってみて、津波の後の風景を見て、すごくショックを受けました。
これを子どもたちに触らせるなんて無理だなと思いました。
あまりの被害の大きさで構想が崩れて落ちこんでいた時に、子どもたちを見かけたんです。いつもの遊び道具がなくなってしまったのに、どこからかボールなどの遊び道具を引っ張り出して、とても楽しげに遊んでいました。
どろどろになって、すごく笑顔で遊んでいたのです。それを見たとき、私が救われてしまいました。
この子たちって、日本中の人たちを救う力も、持っているんじゃないかなと感じたんです。
この笑顔があれば、オブジェも作ることができるのではないかな、と思ったんですね。
そこでとりあえず、もう少し渡波小学校で過ごしてみようと思いました。避難所には子どもたちが遊ぶ場所が無かったので、まず子どもたちの遊び部屋を作ったんです。
子どもたちと遊びながら、部屋を片づけたり、部屋で遊ぶルールを考えたりするボランティアをしていました。数週間すぎるにつれて、子どもたちと仲良くできて、そうすればもちろん保護者との信頼関係も生まれてきました。
そこで勇気をもって、子どもたちに「オブジェを作ってみたい?」って聞いてみたんです。そしたら、すぐに作ってみたいって言ってくれました。

―子どもたちが作るオブジェについて、どういう風に思いますか?

同じものを使っているのに、大人よりも断然子どもたちのほうが面白いですよ。

unnamed (3)

―面白い…?とは

自由奔放さ…ですかね。大人は良くも悪くも堅実です。
大人はまず目標を持って、それに向かって同じパーツを探したり、構想を崩したりせずに作っているんですよ。
でも、子どもはその辺のパーツを探して、とりあえずくっつけてみて、「あ、できちゃった!」みたいなね。それが大きな違いですね。
あと、未完成なものの愛くるしさってあるじゃないですか。子どもの作品って、そういう意味で”ゆるい”です。
大人が狙っても作ることはできないものが出来あがるのです。

unnamed (2)

これからの復興を担う子どもたちから、日本を元気に。

―子どもたちに作ってもらうだけでなく、それを全国に展覧しようと思ったのはなぜですか?

一番最初の動機は、被災地を元気にしたいというものでした。
でも、被災地だけに限らず日本全体が沈みきってしまうと感じ、被災地以外の地域も元気にしたいと思ったんです。
被災地からの元気で、日本中を元気にしたいと思ったんです。あの時、何が日本中を元気にさせるかっていうと、被災地が立ち上がっている姿だったんですよ。
だから、募金箱を置いてそのお金を町に戻そうと考え、最初から全国で展示することを目的に作り始めました。

―子どもたちと接する機会が多かったと思いますが、子どもたち目線から見て、こういう風に復興したらいいなと思う点はありますか?

結局あの町を復興させるのは子どもたちだと思うんですよ。
10年後、20年後子どもたちがこの町を強くしていってくれると思います。被災地の高校生とかは、特に自分の土地に愛着を持っている子が多い気がしています。震災を機に、自分もその土地に対して何かやろう、何とかしようと考える子が増えたと思いますね。
そういう子は、もう復興に向けて意識しているなと感じます。

―最後に、オブジェ、子供たち、そして東北と未来についてどう考えますか?

震災が起きて僕の中で一番大きかったのが、ワタノハの子どもたちと出会うことができたことです。
子どもたちとオブジェを作って、イタリアに行ったりもしました。
オブジェを作ったことによって、僕と子どもたちとの関係がより密になったんですよ。今後、子ども達がどう成長して、どう大人になっていくか見ていきたいです。

unnamed (1)


☆★学生編集者・ライター募集中!!☆★

インタビュアー:運営メンバープログラムチーム担当 永田和奈

私たちは、学生ボランティアのバトンを繋げるためにクラウドファンティングに挑戦しています!
皆様のご協力よろしくお願いいたします。⇒RADYFOR?クラウドファンティングページ

PICK UP

360ボランティア最新記事

WE WANT YOU !!

学生運営メンバー随時募集中


東京 and 関西


詳しく見る