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若い力で作り上げ、子どもたち=未来に繋げる新しい東北

東北で大変なことが起こっている、自分の目で見て確かめなければ。そんな想いではじめて東北に足を運んでから約3年。陸前高田での復興支援活動または日々の生活を通して、たくさんの人と出会い、たくさんのものを見てきました。そんな杉山さんに陸前高田の復興、そして震災と子どもたちについて熱く語ってもらいました。 2014.03.03

プロフィール

NPO法人P@CT|杉山智春

2011年6月、初めて東北に足を運び、初めてボランティア活動を行う。その2か月後には前の仕事を辞め、陸前高田の復興に深く携わることを決意する。陸前高田市の災害ボランティアセンターやNPO法人難民支援協会での経験を経て、現在はNPO法人P@CTに所属している。みちくさルームという子ども支援活動を行っている。

”全く新しい町づくり”の可能性


まず、東北に関わることになったきっかけを教えてください。

最初は難民支援協会の運営しているボランティアバスツアーで陸前高田に行きました。2011年6月です。震災が起きてからずっと行きたいと思っていたのですが、仕事の都合上なかなか行けなくて。陸前高田市の社会福祉協議会が運営するボランティアセンターのお手伝いをしました。それまでボランティア活動はしたことがなかったし、最初は被災者のためにというよりも、現状を知りたいという気持ちが強かったです。大変なことが起こっているということは感じていたので、現状を知るためにボランティアに行きました。


その後、NPO法人P@CTで働くまでの流れを教えてください。

6月に初めてボランティアに行って、1か月後にもう一度行きました。そこで陸前高田市のボランティアセンターにとても魅力を感じました。小さな町にも関わらず多くの人が県内外から来ていて、リピーターもたくさんいる。地元の人と僕らみたいなよそ者とが一緒になって頑張って。こんな風に若い世代がコアに動いたら、ひょっとして今までとは全く違う新しい町づくりができるんじゃないか、そんな希望を感じました。だから東京での仕事を辞めて陸前高田に来ました。9月から12月まではNPO法人難民支援協会で働き、2012年1月からいまのP@CTで働いています。P@CTのような地元発の団体は大切にしなきゃいけないし、その時期からP@CTでは子ども支援の重要性を感じていました。

”子供たち”にとっての”日常”を取り戻す


NPO法人P@CTではどのような活動をされていますか?

NPO法人P@CTは陸前高田で活動する団体で、復興のために様々な活動を行っていますが、僕は子ども支援を担当しています。震災により陸前高田の子どもたちは、家や遊び場、家族、友達などたくさんのものを失ってしまいました。そんな子どもたちの子どもらしい日常を取り戻すため、P@CTはみちくさルームという活動を始めました。学生ボランティアとP@CTのスタッフが仮設住宅を訪れ、集会場や外のちょっとしたスペースで、みんなで勉強をしたり遊んだりしています。


現在、杉山さんは子ども支援活動を行っていますが、震災と子どもたちについてどうお考えですか?

被災された大人の方にとって、震災前の生活に戻ることはひとつの大きな目標であり、それが彼らにとっての復興だと思います。でも子どもにとっては違います。被災地だけなく、どんな場所や地域でも子どもは未来です。ただでさえ過疎化が進んでいた三陸地域は、東日本大震災によってさらに大きなダメージを受け、町も物理的になくなってしまいました。じゃあ今後どうするのか、今後の町づくりは誰がやるのか。僕は今の子どもたちしかいないと思います。だから、その子どもたちへの支援はあってしかるべきだし、復興において一番重要な部分だとも思います。大人になるにつれて視野が狭くなったり、できないことが増えたり、どんどん自分が固くなっていくのを僕自身感じています。自分の代わりに被災地や世の中を変えてほしい。そんな願いを込め、まだ頭の柔らかい子どもたちにたくさんのことを教え、たくさんことを吸収してもらう。そしてその子どもたちが大きくなって、復興のためにアイディアを出し、行動する。そんなことが実現できたら素敵だなと思います。

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東日本大震災から三年を迎えますが、陸前高田の町の復興をどのように感じていますか?

僕が主に活動しているのは三陸地域ですが、まずは地元の若者にもっと動いてほしいと思います。震災発生当時は多くの人が集まっていた陸前高田のボランティアセンターですが、時間が経つにつれ、そこで働いていた地元の人たちもよそから来た人たちも、ひとりふたりとそれぞれのもとの生活に戻ってしまいました。今もなお活動している人はほとんどいません。僕の理想は、震災をきっかけに各地から集まった若者が復興についてもっと具体的にいろいろなアイディアを出し、動いていく。そんな若者主体の復興が進むことです。しかし現実はなかなか難しいみたいですね。でも、それにしても、もっと地元の人に動いてもらいたいです。僕たちは所詮よそ者なので、やっぱり復興の核になる人は地元の人であるべきだなと思います。地元の人じゃないとわからないことがたくさんあるので。そんな核になってくれる人がいたら、僕もできるかぎりの力を添えていきたいという気持ちはずーっとあるんですけどね。何でこんなに我こそは!と言う人がいないのか。これはボランティアセンター時代からの疑問ではあるんですけど、やっぱり地域性なのかなと思います。ただこういう復興の仕方は僕の中の理想であって、決して今を、今の復興を否定しているわけではありません。


陸前高田や東北の地域性…どういうことでしょう?

このような大きな災害が起こった後であるし、仕方ないとは思うのですが、自分の生活が大事という地域性があるように感じます。自分の生活を第一に考えるのは最もであると思いますが、そういう生き方は今の時代に合わないのかなと思います。政治的に不安定な中で、このような大きな災害があったり、少子高齢化や人口減少が進んでいる現代の日本です。働くからには、その団体や企業、地域にメリットを見出したり、結果を残したりするべきであり、それが今の働き方なのではないかと思います。そういうひとりひとりの意識が国益を少しづつ上げ、良い世の中を作っていくはずです。そんな今の時代にマッチした生き方をしていないのではないかと思います。自分の生活があるからその他のことには時間を割けない。そういう考えを変えて、ちょっと自分の生活以外のことのために時間を割いてみる。そうすることでまた違った何かを得られるはずです。自分の生活が大切という意識だけではこの町は復興しない。そう気づき始めている人も出てきていますが、そういったことに気づいてもらいたいのはやっぱり若い人ですね。


最後にボランティアを受け入れる側として、私たち学生に一言お願いします。

ボランティアって何で無償でできるのかって考えた時、誰かのために何かした対価として楽しみを得ることができるからだと思いました。僕自身、最初はボランティアとして被災地に入りましたが、後にNPOに所属し、仕事として復興に携わることになりました。NPOでの活動は対価としてお金がもらえます。じゃあボランティアの対価は何かと考えてみると、やっぱり楽しみだと思います。楽しくなければ続かないし、いい活動もできないと思うので。楽しんでボランティアをしてほしいです。

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