市民と行政の描く“復興”の違いを知った

岩手県陸前高田には大学がなく、若者流出も深刻な問題です。そんな中、“学生のための拠点”を作る「若興人の家」プロジェクトが立ち上がりました。今回はボランティアプログラム7期に参加していただいた早稲田大学の渡辺章さんの体験をご紹介します。 2015.11.11

プロフィール

若興人の家7期 渡辺章

早稲田大学社会学部3年。2015年9月に「Youth×若興人の家」プログラム7期に参加し、岩手県陸前高田市を訪れた。

まず、今回貴重な経験をさせてくれた関係者方々に感謝申し上げる。

人生で初めての被災地訪問であった。

市役所前でバスを降り景色を見ると、そこが一目で何かがあった場所だと把握した。何故なら市役所は最近建てられたかのように鉄筋コンクリートの様なもので作られており、周辺にはプレハブ小屋や工事中の場が多くあったからだ。

若興人の家7期_渡辺章 (3)

そんな光景を見ると、復興はまだまだ終わっていないのだと実感させられると共に、四年半の月日は短いのだと感じた。

思えば当時私は高校生で、あっという間に大学生となったが実際に現場に行ってみたいという思いは持っていた。今回それを実現出来、さらに普通では出来ない体験できない貴重な機会を提供してくれた方々にお礼申し上げる。

私たちボランティアメンバー3人は皆岩手県に行ったことがなく今回、たかたの好きを見つけることを目標としていたが、結果的に「好き」は見つかった。人である。

現地では主に若興人の家の掃除と、陸前高田に住む人とのヒアリングや交流、観光を行ったが、様々な人のお世話になった。掃除を行っていると、若興人の家周辺の人々が手伝ってくれることが多々あり、ガーデニングの仕方を教えてくれたりシャベルを貸してくれた。

ヒアリングでは、私たち初心者の為に震災当時のお話や陸前高田の歴史を分かりやすく伝えてくれた。

若興人の家7期_渡辺章 (2)

夕食を共にした高校生は、学校がある中わざわざ若興人の家まできて歓迎してくれた。この様に、一訪問者に過ぎない私たちを温かくもてなしてくれる、そんな現地の人々はとても魅力的で、これからもずっと続いて欲しいと思った。

印象強く心に残ったのは、観光ガイドをされている紺野さんとの、被災現場のフィールドワークである。海近くの諏訪神社に行ったのだが、津波到達地点を見て、あまりの高さに愕然とした。ゆうに10mはあろうかというところまで津波が到達しており、当時の写真を見ながら言葉を失っていた。以前津波の動画を見ていたが、実際に現地に行き、場所、環境を足で踏みしめ目で捉えるなど五感で感じると全く印象が違ってより鮮明に映り、直接見聞きすることの重要性を学んだ。

また、紺野さんのお話の中で「文化として価値がある街道の埋め立てを回避する呼びかけをしたが、復興計画に考慮されることがなかった」と聞き、復興のあり方が市民と行政とで一枚岩でないのだと思った。

今回行くまでは、市民の思う“復興”と行政の描く“復興”は同じものであると考えていた。しかし街道埋め立て然り、莫大な予算をかけつつも思うように市民が戻ってこない状況を見る内に、両者間にズレが生じている現状を、より市民目線で考えなければならないのではと思った。

高齢化や住民流出で過疎化が懸念される陸前高田において、人ありき、つまりは「人の住みたいと思える街」を取り戻す復興を計画に落とし込めて実行していく事が重要に違いない。私が好きだと思えた陸前高田をより持続可能にすべく、今後は一学生として行った経験・感じた魅力を周りの人にダイレクトに伝えて、より多くの人に「たかたの好き」を見つけられる機会を微力ながら提供出来ればと思う。

Youth×若興人の家7期 渡辺章

若興人の家7期_渡辺章

Youth×若興人の家プログラムの活動内容】

  • ・現地の人へのヒアリング
  • ・若興人の家掃除
  • ・高校生との交流
  • ・観光ガイドさんとの被災現場フィールドワーク

Youth×若興人の家への参加はこちらから!


「360ボランティア」を一緒につくる編集・ライター募集中!

PICK UP

募集中のボランティア

360ボランティア最新記事

WE WANT YOU !!

学生運営メンバー随時募集中


東京 and 関西


詳しく見る